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Monday, August 21, 2023

仙台育英・湯田統真は動じない 決勝も「普通の試合という感じで ... - 朝日新聞デジタル

(21日、第105回全国高校野球選手権記念大会準決勝 仙台育英6―2神村学園)

 「自分の球は打たれない」。ポジティブな上から目線でマウンドに立った。

 湯田統真投手(3年)は3点リードの六回表、先発の高橋煌稀投手(3年)からマウンドを引き継いだ。相手は1回戦から3試合連続で2桁得点をあげた強力打線。「(神村学園の)スタンド応援もすごかったですし、打線の圧もあったので、引いてしまったら、一気にのみ込まれる。バッターを見下ろす感じで投げた」

 先発の時と違い、最初から全力で腕を振った。八回表には、この試合も球速150キロを記録。九回は先頭打者に安打を許し、二塁に走者を背負ったが、いつも通り表情を変えず、淡々と投げ込んだ。4回を被安打1の無失点に抑え、試合後ようやく表情が崩れた。

 マウンドで動じない姿は、これまでの野球人生の現れのように見える。

 福島県泉崎村で育ち、中学時代は学校の軟式野球部に入った。同学年の部員は自分ひとりだけ。でも「自分で努力でき、試合経験もたくさん積める」と自ら選んだ。中3の福島県大会、2日で25イニングを投げ4強に入ったが、注目された選手ではなかった。ただ、投げる姿を見た須江航監督は「体に強さがあった。いい天然素材を見つけた」と伸びしろを感じたという。

 仙台育英に入ると体をさらに鍛え上げた。ウェートトレーニングはもちろん、肩の周りのインナーマッスルを鍛え、スプリントに側転なども取り入れ、自分で考えながら試行錯誤した。体重は入学時から約12キロ増えた。130キロほどだった球速は150キロを超えた。

 父親の利行さんは「昔から探究心があって、自分で取り組むタイプだった」と語る。好きな言葉は「完封勝利」。理想は「投げてくる球種が分かっていても打たれない圧倒する力」だ。

 ここまで全5試合に登板したが、気持ちが入り疲れは感じていない。

 次は連覇のかかる試合だが「決勝だからとかはなく、普通の試合という感じで丁寧にいきたい」。力強く、されど気負いはなかった。福留庸友

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