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Wednesday, November 16, 2022

「普通の米国人」が抱える疎外感 今もひきつけるトランプ政治の意味:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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ワシントン=望月洋嗣

 トランプ前米大統領が2024年の大統領選に立候補する意向を表明した。なお多くの支持者をひきつける「トランプ政治」は、米国の民主主義にとってどんな意味を持つのか。米ボストン・カレッジのピーター・スケアリー教授(政治学)に尋ねた。

 ――トランプ氏への支持が今なお強いことは、簡単には理解できません。どう分析しますか。

 よい教育を受けたエリートではない米国人の疎外感を、我々は過小評価しがちです。単に経済的に取り残されているのではなく、社会的価値観などの文化的な面でも取り残されている、という疎外感です。

 電車のたとえを使うと、単に乗り遅れたとか、駅を出たばかりの電車を追いかけて、なんとか乗り込むといった程度の話ではありません。電車が駅を通過して、そこで待つ人々をなぎ倒していくような感じです。ここで言う「電車」はグローバル経済のことです。

 さらにより複雑なのが、社会的な価値観などに関する深い「文化的な分断」で、エリートには理解されにくい部分です。この分断は、教育水準が高くて裕福なエリート層と、多くの普通の米国人の間に生じています。最近では性転換の問題や、性教育を学校でどう進めるか、といったことが争点になっています。

 エリートは「勝った側」にい…

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