そんな,刺さる人にはざくりと刺さる鹿ゲーム「ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator」のNintendo Switch版が,東京ゲームショウ2021 オンラインの幕張メッセ会場にあるハピネットブースで試遊出展されていた。
本作は,日本の個人開発者であるGibier Gamesが手掛ける“スローライフ街破壊ゲーム”。2020年1月に配信が始まったPC(Steam)版のアーリーアクセスで,そのなんとも言えないビジュアルやゲーム性が話題となり,いよいよ2021年11月25日には,PC版とコンシューマ版がPLAYISMより“フルリリース”される。
そんな本作のSwitch版で,スローライフな鹿暮らしと街の破壊を体験してきたので,どんなゲームだったかをお伝えしよう。
ゲームを始めると,まず街に鹿(プレイヤー)がいる。ポップなデザインや色調で,ビルぐらいある大きな牛やコアラがいる街は,少し何かが狂っているけど,でもなんだか居心地のよさそうな雰囲気だ。
そんな街で,プレイヤーはシカとして楽しく暮らすわけなのだが,簡単な操作方法のチュートリアルはあるものの,とくに何かをやれと言われることはない。
鹿は,ダッシュをすれば二足歩行になり,ジャンプをすればあらぬ方向にふわーっと飛んでいき,首を伸ばして建物に角を突き刺せば,まるでスパイダーマンか立体機動装置かといった具合に,身体をぐにゃぐにゃさせながらビルからビルへと飛び回ることが可能だ。
車や馬に乗ってときに転倒しながらあちこち走り回るのもいい。街の住民に会ったら,挨拶したり,一緒にダンスしたり,鹿にしてあげたりするのもいいだろう。
「……鹿にするって何?」と思う人もいると思うので説明すると,鹿にしたい人を見つけたら,近づいて「鹿にする」のコマンドを選択すると,その人に角が生えてきて鹿(プレイヤー)の仲間になってついてくるようになるのである。
ちょっとしたミニゲームもある。それは,リバーシならぬ「リバウシ」。ルールは通常のリバーシのような感覚で白い牛と黒い牛を取り合うというものなのだが,牛なのでマスにおとなしく留まってはくれず,あちらこちらへとうろうろ歩き回ってしまう。
いったいどっちが何匹多くとっているのかも把握しにくいままともかく取り合って「なんかよく分からないうちに勝った / 負けた」という,なんとも言えない気持ちになれるゲームである。今回の試遊はシングルプレイのみだったが,Switch版はオフラインでの2人対戦ができるとのことだ。
そんな風に,首を伸ばして街をうろうろしたり,鹿仲間を増やして徒党を組んだり,リバウシをしてだらだら暮らすのも楽しいが,本作にはもう一つの楽しみがある。
それは建物や車,木などをぐしゃぐしゃと破壊できるところ。足で蹴ったり首を伸ばしてバチーンとしたりして壊すのもいいが,壊した建物や車から銃火器や刀が手に入ることもあるので,それを装備すればさらに破壊活動が捗るようになる。
街を破壊すると,画面右上にある「鹿災害レベル」のゲージが溜まっていき,ゲージがMAXになると,鹿を確保するべく警官が出動。それを倒すと鹿災害レベルがEからD,DからCという風に上がっていき,ひつじ軍団,パトカーを背負ったシロクマ,スナイパーライフルを持ったウサギ(イヤーウォーカー)といったように警官の数と種類が増えていく。
とはいえ,破壊した建物や車から手に入る武器を装備できるだけ装備していれば,警官がいくら強くなろうともさほど恐くはない。ひたすら撃ちまくっていれば,退けることができる。
と言ってもこれは,鹿と同じ大きさの警官の話。驚いたことに,鹿災害レベルがAになると,いままでの警官とは比較にならない強さを誇る巨大ボスが登場するのである。
それは,謎の島で待ち構えている“犬のおまわりさん”を中心に,これまで鹿にやられてきたひつじやシロクマ,ウサギが合体することで誕生する「イッヌ」。銃撃してもなかなか体力を減らすことができないし,そもそもダメージを与えられる箇所に当てるのも難しい。果敢に挑むも筆者の鹿は敗北。体力が0になると,鹿災害レベルはEに戻って装備も解除,まるで何もなかったかのように最初の場所からゲームが再開した。この虚無的なループ感……悪くない。
シロクマ警官になれるスキンや,寿司爆弾など10種類のアイテムが入手できる「シカ最終進化パックDLC」,イラストレーターのsattou氏描き下ろしの「肩幅リバーシブルジャケット」,さらに初回生産分にはオリジナルサウンドトラックと「のび鹿免許証」付いてくるといったように,こちらもゲームの雰囲気そのまま(?)なちょっと変わった特典が魅力の商品だ。
ビジュアルを見て好みだったという人や,“首がすごく伸びる普通の鹿”とはどんな鹿なのか気になった人は,公式サイトやムービーなどもチェックしてみるといいだろう。
からの記事と詳細 ( [TGS 2021]「ごく普通の鹿のゲーム DEEEER Simulator」のSwitch版をプレイ。鹿になってスローライフと“街破壊”の両方を体験してきた - 4Gamer.net )
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普通の
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