本当に取り返しのつかないことをした……。男子大学生(21)の後悔の言葉が千葉地裁の法廷にむなしく響いた。問われたのは新型コロナウイルス対策で国の持続化給付金をだまし取った詐欺罪だ。大学生はその手口を「裏技」と言われたことを明かし、「お金を稼いでいる人たちはそういうこともうまくやっているんだと思った」と振り返る。「普通の若者」がなぜ犯罪に手を染めたのか。公判や捜査関係者への取材などから転落の経緯を追った。【秋丸生帆、長沼辰哉】
大学生は関東地方の高校で強豪のサッカー部に所属し、スポーツ推薦で大学に進学。サッカー漬けの大学生活を送っているはずだった2020年3月ごろ、突然母親に「休学して起業したい」と切り出した。仕事内容を尋ねる母親に「火災保険の外交業務。仕事を紹介してくれる人がいるのでチャレンジしたい」と答えたという。母親が説明された内容をインターネットで調べると詐欺を指摘する検索結果が多く表示された。
母親から「まともな仕事であるはずがない」と懸命に引き留められても大学生は聞く耳を持たずに休学した。心配する母親には「今仕事を教えてもらっている」「うまくいっている」などと伝えていたものの、実際は詐欺グループの一員として活動していた。
起業をエサに1000万円「借金」
千葉県警は20年11月~今年2月、給付金詐欺に関与したとして、21~39歳の男10人を詐欺容疑で逮捕した。その後全員が詐欺罪で起訴されている。県警などによると、グループは「指示役」、給付金の申請を行う「実行役」に役割分担されていたという。指示役とみられるのは…
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