身を持ち崩すまでのめり込む客も
警視庁は10月6日、“闇スロ”を運営していた違法賭博店「バカボン」の責任者ら2人を常習賭博容疑、店内にいた20~30代の客12人を賭博容疑で現行犯逮捕した。 闇スロとは、正規のパチスロ店で設置が認められていないハイリスク・ハイリターンの台を取りそろえた違法ギャンブル店で、バカボンは初心者でも入りやすいと評判の有名店だったという。 「正規店のメダルの交換相場は1枚20円ですが、バカボンは1枚20~100円。つまり最大で正規店の5倍の高レートで、客に賭けさせていました。膨らんだ負けを取り戻そうと身を持ち崩すまでのめり込む客も多かったようです。新宿の闇スロのなかには1枚500円と、通常より25倍の高レートの台を置いた店もあり、バカボンのレートが特別高かったわけではありません。 ただ、押収された店の携帯電話からは3000人分の顧客データが見つかるなど、集客が派手で悪い意味で目立っていたため、見せしめで摘発されたと言われています。一般的に、“ケツモチ”にはヤクザや半グレが絡んでいると言われ、彼らの収益源になっている可能性も高い。警察も闇スロの隆盛について危険視しています」(全国紙社会部記者)
「一晩で100万…とにかく射幸心を煽られる」
高レートで知られる闇スロだが、一晩でいくら稼ぐことができるのか。バカボンの元常連客が語る。 「バカボンには『裏ジャグラー』と『麻雀物語』という1枚100円の“100スロ”が2台ありました。1回大当たりをひけばバックは1万円を超えます。『裏ジャグラー』には通常のジャグラーにはない、決められた回転数に達すると必ず当たりが出る“天井”も設定されており、とにかく射幸心を煽られるんです。他の店では、一晩で『100スロで万枚』、つまり100万円を稼いだという話を聞いたこともありますよ。 また、闇スロの台には、『オートプレイ』と呼ばれ、機械が自動でスロットを回して自動で止める違法改造がなされ、1人で複数台を掛け持ちできるので、正規店では考えられない額を一晩で稼ぐことができます」 新宿の別店舗の闇スロ関係者によると、コロナ禍で居酒屋やカラオケが夜に開いておらず、娯楽に飢えた人や終電を逃した人々で溢れ、闇スロは大盛況。昨年の1回目の緊急事態宣言中は閉める店も多かったというが、それ以降は宣言下に関らずほとんどの店が開けていたという。
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