今も昔も、「普通」の会社員
今でこそ、こうして副業をテーマにインタビューを受けていますが、3年前までごく普通の会社員でした。 新卒で大手飲料メーカーに就職し、3年間の営業を経て、人事部に異動。今は、新規事業の部署で、フルタイムの正社員として働いています。 そんな私が、なぜ副業で本業の倍の収入を得ているのか。きっかけは、「本業で編み出した仕事の効率化のメソッドを、社外の人にも伝えたい」という、極めてシンプルな動機でした。 仕事の効率化といっても、エクセルやパワーポイントのスキルではありません。 私がテーマにしているのは、「アウトルック」。Gmailを抑えて、日本で最も利用企業が多いと言われているメールソフトです。 意外に思われるかもしれませんが、メールがデスクワークに占める時間は実はとても多い。エクセルやパワーポイントをはるかに上回る、年間500時間です。 アウトルックが時短のカギになると発見したのは、人事部で働き方改革担当になったときのこと。 いろんな社員の作業画面を一日中観察していると、想像以上にメールに使っている時間が多く、無駄な作業にあふれていると気づきました。 たとえば、メールの「フォルダ分け」。目当てのメールを探しやすくするために、取引先ごとにフォルダを分けている人も多いでしょう。 ですが、このフォルダ分けには、あまり意味がありません。 というのも、検索機能を使えば一発でメールを探せるからです。むしろフォルダ分けによって無駄なフォルダの行き来が増え、フォルダに分類できないメールへの対応コストも奪われてしまいます。 他にも、10個のショートカットキーを覚える、画面設定をカスタマイズするなど、少しのテクニックで、簡単に時短ができるのに、なかなか知られていない。 そこで、自分で手を動かしながらアウトルックの時短術を体系化し、仕事の合間で社内向けセミナーを始めました。 これが予想以上の反響で、社内のさまざまな部署・チームからセミナーの依頼が来るように。回を重ねるうちに、90分ほどの内容で、年間100時間、うまくいけば200時間ほどの時短になるとわかりました。 現在は、社外のビジネスパーソン向けにセミナーを行ったり、SNSで情報発信をしたりしています。大手企業を中心に50社ほどの法人にも講師としてお声がけいただいていて、「アウトルック時短」の浸透にやりがいを感じています。
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