内を走らせたルメールに迷いはなかった
序盤から、ルメールの「リスクマネジメント」が冴えわたった。 アーモンドアイは、内の2番枠から速いスタートを切った。出たなりで先行したが、ルメールはあえて促さず、手綱を抑え気味にして他馬を先に行かせる。 4番枠から出たキセキが外から上がって行き、内に切れ込んでアーモンドアイの前に入った。ルメールは、そこから少しでも馬場のいい外に出すのではなく、そのままアーモンドアイに内を走らせた。外に出して前に馬のいない状態になると掛かる恐れがある。ゆえに、馬場が悪くても前に壁を置くことのできるルートを選択したのだ。 壁をつくれず掛かるリスクのほうが馬場の傷んだところを走りつづけて消耗するリスクより大きいと瞬時に判断し、内で折り合いをつけたわけだ。もし負けたらそのコース取りを敗因とされただろうが、ルメールに迷いはなかった。 アーモンドアイは4、5番手の内で、1、2コーナーを回って行く。 ほかの二強はどうか。松山弘平のデアリングタクトは、終始アーモンドアイをマークしつづけた。向正面ではアーモンドアイより1馬身半から2馬身ほど後ろの外目につけていた。 福永祐一のコントレイルは、さらに2、3馬身後ろの外目にいた。デアリングタクトと同じように、馬場の傷みの少ない、内埒から3頭ぶんほど外をリズムよく走っている。
伸びていくアーモンドアイ、迫る無敗三冠馬たち
ハイペースで大逃げを打ったキセキが先頭のまま3、4コーナーを回り、直線へ。 直線入口で、ルメールはアーモンドアイをグローリーヴェイズの外に持ち出した。グローリーヴェイズは簡単には止まらない実力馬だから、もう少しその後ろにいて脚を溜めることもできたのだが、早めに前方がクリアな状態に持ち込んだ。 他馬の後ろにいると、後続に外を塞がれ動けなくなるリスクを背負うことになる。これ以上脚を溜めずに外に出ても勝てる、とルメールは踏んだのだろう。これも彼なりのリスクマネジメントだった。 ラスト400mを切ったところでルメールが軽く手綱をしごいた。すると、そこからアーモンドアイは鋭く反応した。気持ちよく走っているときはいつもそうなのだが、何度か手前を替えながら飛ぶように伸びて行く。 ラスト200m付近でルメールが左ステッキを入れた。それに応えてアーモンドアイがラスト100m手前で先頭に躍り出た。そこでルメールはもう2発左ステッキを入れ、アーモンドアイをさらに外に誘導する。 後ろからデアリングタクトとコントレイルが迫る。が、その差はなかなか縮まらない。 アーモンドアイがコントレイルの追い上げを1馬身1/4差で封じ、先頭でゴールを駆け抜けた。勝ちタイムは2分23秒0。 ウイニングランで5000人ほどの観客が入ったスタンドに何度も手を振ったルメールは、こう振り返った。 「引退レースで勝つことができて、無事に帰ってきたことが一番嬉しいです。レース前はずっとエンジョイしていました。今回は最後のレースだったので特別でしたが、自信がありました。普通のアーモンドアイでした。返し馬もスタート前も、とてもプロフェッショナルでした」 感極まって声を詰まらせた前走の天皇賞・秋のレース後とは違い、終始笑顔だった。 「前回の天皇賞は(芝GI8勝の)新記録がかかっていたのでプレッシャーがあったけど、今回はサヨナラパーティーでした。さすがアーモンドアイです。絶対、日本で一番強い馬です」
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November 30, 2020 at 09:56AM
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「普通のアーモンドアイでした」夢のジャパンカップ、ルメールの“リスクマネジメント”で歴史的ラストラン(Number Web) - スポーツナビ
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