[再発防止検討委の阿波連光委員長に聞く]
首里城の防火や管理体制を話し合う県の第三者委員会「首里城火災に係る再発防止検討委員会」の阿波連光委員長(弁護士)は29日までに本紙取材に、「替えが効かない文化財の警備を、今後も効率化やコストダウンを前提とした指定管理業務としていいのか」と述べ、管理体制の抜本的な見直しを議論する必要性に言及した。(政経部・屋宜菜々子)
■指定管理業務でいいのか
同委員会が9月にまとめた中間報告では、火災報知機の発報が遅れ、早期発見に至らなかったと指摘。遠隔警備会社から消防へ通報したため、火災の発生場所など消防が火元へ急行するのに十分な情報が不足し、さらに城郭内に入る門扉が施錠されたままで、放水開始が遅れたと結論付けた。
委員らは10月24、25日に姫路城、清水寺などを視察した。兵庫県の姫路市が管理する姫路城では、火災報知機の感知が姫路市消防局へ感知場所も含めてリアルタイムで共有される。阿波連委員長は、姫路城と比べて「首里城(の警備体制)は消防との連携が相当甘かった」と述べた。
姫路城の警備は姫路市の職員が担い、市の管理条例や防火管理規則で管理方法、訓練の回数などを定めている。
首里城の場合は、所有者の国から県に管理が移管され、県は指定管理者の財団に管理を委託。警備は財団が警備会社に委託している。阿波連委員長は「誰がどこに責任を負うのか不明確だった」と指摘。もうけが出ない警備や防災も含めて指定管理の体制でいいのか、県で担う方がいいのかどうか今後の委員会で議論するとした。
■責任を分かりやすく
その他、視察した京都市の清水寺は、過去10回の火災で焼失し、約400年前に再建。長い歴史の中で防災のノウハウが培われ、火災時の門の解錠など詳細な動きが決まっていたという。首里城は、ノウハウが伝承されず「普通のビル管理と同じ発想で管理をしていたのではないか」と推察した。
木造建築などで城壁に囲まれた首里城は、もともと燃えやすく消火しにくい。再建に向けて「ハード面では早期発見と初期消火がやりやすい仕組み、ソフト面では責任を分かりやすくすること」を求めた。
首里城は「400年、500年先まで残れば、もっとすごい世界遺産となるだろう」と期待。そのためには、税金で賄う警備や防災費用がかさむ。「自分たちの宝を自分たちで守るという強い気持ちが大切だ」と述べ、県民が一緒に防災を考え、協力する必要性を訴えた。
委員会は、視察の結果などを反映させた再発防止の方向性をまとめた最終報告書を来年3月ごろ県へ提出。県は、21年度から具体的な管理体制の構築に取り組む。
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October 30, 2020 at 03:02AM
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首里城「普通のビル管理と同じ発想だったのでは」 姫路城や清水寺との違いから見えた“甘さ” - 沖縄タイムス
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