復刻連載【灰色の街に生きて】
「リア充」とは現実(リアル)の生活が充足した様子を指す現代用語。性風俗店で働くアヤさん(24)=仮名=も、ある一線を越えるまではそうだった。 両親と実家で暮らしている。「欲しい物は何でも買ってくれた。我慢を知らずに育ちました」。高校では恋愛を経験し、失恋してからは男性アイドルグループに熱中した。“ごく普通の高校生”だった。 地元の大学に進んでアルバイトができるようになると、熱中から熱狂に変わった。給料の全てを「追っ掛け」につぎ込み、コンサートでは最前列を必ず確保した。「お金を使うほど、推(お)し(好きなタレント)に顔を覚えてもらえた」。そうした心理状態を、専門用語を使い「承認欲求が満たされた」と説明してくれた。
追っ掛けと仕事で時間が埋まり、大学は中退
1カ月公演の間に最高で22回も会場に足を運び、200万円使った。学生でそれだけ稼ぐには、高収入の性風俗店で働くしかない。最初はヘルスに入店した。 「パパ活」も始めた。50代の既婚者と月2回、会う契約を結んだ。1回3万円でセックスし、食事をして化粧品を買ってもらった。「一番いいお客さん」とは言うが、パパから承認欲求を満たされることはない。「相手を人として見ていないから」。風俗業は稼ぐ手段としか思っていない。 追っ掛けと仕事で時間が埋まり、大学は中退した。「親は何でも許してくれるんです」。ただし、働く先は内緒。親にリアルな私は見えているだろうか。
褒められたい、認められたい
褒められたい、認められたい。だから寄り掛かる。ホストクラブで働いていた男性(33)は「誰かに貢ぐために風俗で働き、すり減った心を癒やしたくて、また貢ぐ。そんな女の子が多かった」と振り返る。 性風俗を利用する男性客の多くも「相手を人として見ていない」。性のはけ口とし、時に避妊に応じなかったり、乱暴にしたり。ホストとしては、そこが狙い目だった。性風俗店に足を運んで声を掛け、疲れ果てた女性を仕事帰りに誘うのが常とう手段という。 福岡市・中洲のスカウト(33)も一晩で1千万円を使ったソープランドの女性を知っている。「金を段ボール箱に入れて管理しとったよ」。一方でホストたちも、貢がれた金を高級ブランドの服や時計に換え、裏カジノにつぎ込んでいた。
承認欲求-。それは灰色の街に限った話ではない。内閣府の若者意識調査(2013年度)で「自分自身に満足している」は46%。8割を超える欧米各国と比べ、自己肯定感の低さが際立った。千葉敬愛短大の明石要一学長(教育社会学)は「人間関係が希薄化し、人に認められる機会が減っている。代わりに何かに依存することで充足感を満たしている」と指摘する。 アヤさんは性感染症にかかり、風俗業からいったん身を引いた。今はアニメの登場人物に心を奪われ、2次元の世界のアイドルを追い掛けている。 この記事は2017年12月15日付で、文中の年齢、肩書、名称などの情報はすべて掲載当時のものです。
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August 25, 2020 at 07:12PM
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「金、段ボール箱で管理」“ごく普通の高校生”が風俗業へ 誰かに貢ぐためまた働く(西日本新聞) - Yahoo!ニュース
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