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Monday, August 10, 2020

「私には何もない」なんて絶対ない “普通の女性”に〈擬態〉するダルちゃんを通して伝えたかったこと(文春オンライン) - Yahoo!ニュース

 後世に読み継ぎたい傑作を紹介する「週刊文春WOMAN」連載「 現代の古典 」第2回に登場するのは、「ウェブ花椿」での連載中から大きな反響を呼んだ漫画『ダルちゃん』。作者のはるな檸檬さんに話を聞いた。 【画像】漫画『ダルちゃん』の名シーンを見る  主人公のダルちゃんは、ダルダル星人の素性を隠し、24歳の派遣社員・マルヤマナルミに〈擬態〉している。本書は、普通の女性のふりをしていたダルちゃんが、自身の生きづらさの正体を知り、詩と出合い、本当の自分や幸福を見つけていくまでの物語だ。 「資生堂の担当さんから、『花椿』では詩を公募していることや、普通の主婦やOLさんがとても熱心に応募してくださるという話をうかがいました。『詩を書くのは、社会で見せている自分じゃないものを表現したい気持ちの表れなんだろうなぁ』と思ったので、連載に当たっては、詩を書く女の子の話にしようと、物語のアウトラインだけ考えてスタートしました」  作者のはるな檸檬さん曰く、擬態は誰でもすること。 「言ってみれば、そのコミュニティーの中で求められている、役割やキャラクター。『あなたはこういう人でしょ』という空気やノリに合わせるのは、生きる上でのちょっとした技術で、男女関係なくやっていると思います。ただ、やり過ぎると自分も混乱する。  実は私も10代のころは擬態がめちゃめちゃ得意。ギャルっぽい子からヲタクな子までクラスのどんなグループとも普通にしゃべれたし、擬態しすぎて、ダルちゃん同様、本当の自分や本心がどこにあるのかわからなくなっていたかも」

〈擬態〉しすぎると、自分を見失う

 そんなダルちゃんが変わるきっかけとなる人物がふたりいる。  ひとりは、会社の歓迎会で営業のスギタに蹂躙されるダルちゃんを救い出し、のちに詩を介して親しくなる経理のサトウさん。もうひとりは、ダルちゃんたち派遣社員をまとめる事務方トップの後任で、恋人となるヒロセさん。  だが、味方たるふたりと、ダルちゃんはすんなり仲良くならない。それどころかサトウさんに対しては〈誰かを嫌いになったことのないダルちゃん〉が、初めて「嫌い」という強い感情を抱くのだ。 「あれは意図して描いたのではなく、自然発生的なんです。ダルちゃんを悩ますスギタの一件は、お酒の席での“女性あるある”を描こうとしたというより、ダルちゃんのような反応の方が“あるある”じゃないかなと思ったんですね。自分の気持ちをごまかしたり、自分を否定されたくないから、注意してくれた人を拒絶してしまう」  はるなさん自身、サトウさんと自然に仲良くなるだろうと思っていたので驚いたシーンだという。 「コントロールのできなさ加減がすごかった(笑)。私がこれまで描いてきたようなギャグも好きだけど、人間同士のぶつかりあいや、どろどろした内面を吐露していくストーリーマンガも憧れでした。ネームを切って編集さんに見てもらったこともあるんですがうまくいかなくて。編集さんの『キャラが自分でしゃべり始めるまで待て』というアドバイスは、これなんだなと、初めて実感したんです」

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August 10, 2020 at 03:01PM
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