培った経験が牝馬クラシック1冠目の舞台で結実する。桜の女王にふさわしいのは、その名のとおりミヤマザクラだ。
札幌9Fの新馬戦こそ動くに動けない位置取りで4着に敗れたが、続く同10Fの未勝利戦で圧巻のレコード&5馬身差V。約3カ月後の京都2歳Sでは2着に好走した。同レースの結果次第では、日本ダービー挑戦も視野に入っていたという。名門・藤原英厩舎が高い素質を認める逸材ということだ。
結果的に牝馬路線に専念することとなったが、その経験が今回に生きてくる。過去10年の桜花賞では、牡馬相手の重賞で3着以内に好走していた馬が8勝。近6年を続けて制している。他にも該当馬はいるが、牡馬相手の中距離に挑戦し続けたことで、メンタル面の成長はメンバー随一だ。
前走のクイーンCも、初めてのマイルに戸惑うどころか好スタートから2番手を追走。直線で早めに抜け出す形から、ゴール前でマジックキャッスルにクビ差まで迫られたものの抜かれる気配はなかった。高いスピード能力と勝負根性の表れといっていい。
約2カ月ぶりの実戦となるが、仕上がりも申し分ない。最終追い切りは坂路を馬なりで4F52秒8-12秒0。大きく離れた僚馬を追走して1馬身遅れたものの、それも予定どおり。藤原英調教師は「いつものパターンで、いい動き。先週、CWコースでしっかりやって調子を維持できている。成長途上だが、どれを取ってもレベルが高い」と納得のデキだ。
過去10年で5勝をあげるディープインパクト産駒。仁川に“深山桜”を咲かせる態勢は整った。
“究極の3連単”はミヤマを1着に固定。同じくディープ産駒で牡馬相手のシンザン記念を制したサンクテュエールを2、3着に据えた12点で勝負する。(夕刊フジ)
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