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Wednesday, April 8, 2020

調子がいい過走行(高年式)車へ!おすすめのエンジンオイルの粘度や交換頻度、メンテナンス方法 - MOBY

黄色い車
©AA+W/stock.adobe.com

車によく乗られる方、もしくは古い車で走行距離の多い方はオイル交換をはじめ、メンテナンスをしっかりと行うことが大切です。

最近の車はとても性能が良いため、10万キロでも平気で走ることができますが、車も人と同様、歳を取ればいろいろな箇所にガタがきますし、交換部品の数も増えてきます。

しかし適切な箇所のメンテナンスを行うことで、いつまでも調子の良い状態を維持することができるのです。その中でもエンジンオイルのメンテナンスは小まめに行う必要があり、車の知識がない方でも簡単に行うことができる重要なメンテナンスであるといえます。

今回は過走行車の調子を維持し続けるために必要である、エンジンオイルのメンテナンスに重点を置き、その他のメンテナンス方法も簡単にご紹介していきます。

※ 本コラムはあくまでも一整備士の見解も含まれた内容となっています。予めご了承ください。

エンジンオイルってなに?

車のエンジンオイル
©Vlad Kochelaevskiy/stock.adobe.com

エンジンオイルとは、その名の通りエンジンに必要なオイルであり、車の動力源であるピストンなどの金属摩耗を防ぐ役割を持ちます。では金属摩耗はどのようにして起こるのでしょうか。金属摩耗とは金属同士が高速でぶつかり合うことで、弱い素材でできた金属からすり減っていく状態を指します。

エンジン内のパーツは、0.01㎜という精密な単位で作られており、金属摩耗により各パーツの大きさが変わったり変形することで、ベストな性能を発揮することができなくなってしまいます。

エンジンオイルを使用することで、エンジン内の各シャフト部分や、空気を圧縮するためのピストン部分に膜を張り、金属同士が直接ぶつかることを防ぐことができるのです。

エンジンオイルの5つの役割

エンジンオイルには金属摩耗を防ぐ潤滑作用があると説明しました。実は潤滑作用の他にも役割があり、

・エンジン内を循環し、カーボンや鉄粉といった小さな汚れを回収することで、エンジン内をキレイに保つ「清掃作用」。

・下はオイルパン、上はカムシャフトまでを巡回することで、高温になりすぎたエンジンを冷ます「冷却作用」。

・エンジン内部にある金属を空気に触れさせないようにすることで、錆から防ぐ「防錆作用」。

・空気を圧縮するためのピストン周りに膜を張り、良い圧縮を促す「密封作用」。

など合計5つの役割があります。

エンジンオイルには潤滑作用の他に、このような作用も持ち合わせているのです。

しかしエンジンオイルが入っているにもかかわらず、エンジンの焼け付きが起こってしまう場合もあります。

エンジンオイルのメンテナンスを怠っているとヘドロが発生?

エンジンオイルは定期的な交換が必要な消耗部品です。

ずっと交換していなければ劣化が加速し、適切な働きを期待することはできません。

よくガソリンスタンドなどで、エンジンオイルを交換していない状態の写真が貼られているのですが、同じエンジンオイルを使い続けていると、「スラッジ」と呼ばれるヘドロ状の物質が発生してしまいます。

エンジンオイルはエンジン内を循環しながら、燃焼の際発生したカーボンや鉄粉などを回収しています。

通常カーボンや鉄粉などを含んだエンジンオイルは再循環する際、オイルフィルターでろ過されるのですが、オイルフィルターが汚れてしまうとフィルターの役割を果たすことができず、汚れたエンジンオイルのまま再循環してしまいます。

エンジンオイルを汚れたまま循環させ続けると、待機場所であるオイルパンにどんどん汚れがたまってしまうため、ヘドロのような状態となります。

スラッジとなったオイルはエンジン内を循環することができず、結果、オイル不足が起こりエンジンの焼け付きが起こるのです。

スラッジはオイル交換では除去することができないため、キレイにしたければオイルパンを外し、手作業で汚れを落とすしか方法はありません。

エンジン内やその周辺の汚れを取り除くためにも、エンジンオイルやオイルフィルターの定期的なメンテナンスはとても大切だといえます。

エンジンオイルのオススメ粘度

流れ出すオイル
©runique/stock.adobe.com

エンジンオイルは温度により粘度が変化するという特徴を持ち、粘度の度合いもサラサラなものからドロドロのものまで、段階的に種類が分かれており、一般的に用いられている粘度指数はSAE粘度分類といわれ、オイルの粘度を0W~60までの14段階に区分けしています。

SAE粘度指数とは、アメリカで発足した自動車技術者団体(Society of Automotive Engineers:米国自動車技術者協会)が取り決めたオイルの粘度を表す規格です。

数字の後に付いている「W」は、「Winter」つまり冬を表し、低温時に使用するオイルを示しています。

日本国内では一般的にこの粘度指数が使用されています。

エンジンオイル粘度指数

  • 低温時:0W→5W→10W→15W→20W→25W
  • 高温時:8→12→16→20→30→40→50→60

※数字が大きくなるほど高い温度に対応。

日本では10W~40までの粘度指数が一般的に使用されており、はっきりとした対応温度は決まっていませんが、10Wの粘度で約‐20度を、40では約40度強の温度までをカバーすることが可能となっています。

粘度の低いオイルは「0W」、粘度の高いオイルを「60」といった数字で表記してあり、この粘度指数は日本において広く使用されていることから、見たことのある方は多いのではないでしょうか。

そして粘度の高いオイルと低いオイルはそれぞれ違う性質を持ちます。

粘度の高いオイルの特徴

  • 粘り気が強い(ドロドロしている)
  • 油膜が厚く高速ピストンでも油膜切れを起こさない
  • 低い温度に弱く性能が著しく低下
  • 動力損失が高い

粘度の低いオイルの特徴

  • 粘り気が弱い(サラサラしている)
  • 油膜が薄く高速ピストンでは油膜切れを起こしてしまう
  • 低い温度に強く性能の変化が少ない
  • 動力損失が低い

エンジンオイルを使用するうえで最も良い方法とは?

どちらもそれぞれ長短があり、一概にどちらのオイルが良いと判断することはできません。

日本は四季のある珍しい国です。

1年を通して暑い時期や寒い時期、両方が存在します。

そんな日本においてエンジンオイルを使用するうえで最も良い方法は、季節により粘度を変える方法、つまり暑い時期なら「40」のオイルを使い、寒くなれば「10W」のオイルを使い分けるということです。

しかし、そんな手間がかかることは、なかなかできないと思いますし、実際にされている方はほとんどいません。

エンジンオイルには「マルチグレードオイル」と呼ばれる、広範囲の使用条件に適したオイルが存在し、とても利便性が高いことから多くの方が使用しています。

どのような特徴を持っているかというと、例えば「10W-30」のような表記がされているなら、低温時(-20℃)から高温時(40℃)までをカバーすることができ、一般的に粘度の低いオイルは「0W-20」を、粘度の高いオイルは「10W-30」が使用されています。

エンジンオイルを使用するうえでマルチグレードオイルは、必要不可欠なオイルといえるでしょう。

ベストな粘度は車によってそれぞれ違う

エンジンオイルのベストな粘度は車により違います。

愛車のエンジンオイルはどの粘度が適しているかを知りたいのであれば、車の取り扱い説明書を確認してみましょう。

車によって粘度の高いオイルが必要な車や、粘度の低いオイルの方が適した車も存在しており、例えば知人の車が粘度の高いオイルを使用して好調だからと、愛車も同じ粘度で良いという訳ではありません。

つまりメーカーが奨励する適正粘度を使用することが、エンジンにとっては最も良い方法だといえます。

ターボ車には粘度の高いオイルがオススメ?

ではどのような車が、粘度の高いエンジンオイルに適しているのでしょうか。

粘度の高いエンジンオイルは膜が厚く、高速回転でもオイル切れを起こすことがないと説明しました。

つまり高速回転を得意とするターボ車などには、粘度の高いエンジンオイルを使用すれば良いのです。

逆にエコな走りを得意とする車に粘度の高いオイルを使用してしまえば、油膜の厚さがスムーズなピストン運動の邪魔をしてしまい、燃費が下がってしまうということもあります。

また年間2万キロ以上走行する車や、家の近場しか走っていない車は、シビアコンディションに該当し、通常の車よりもシビアな点検整備が必要であり、そのような条件の車には、粘度を上げるのではなく、グレードの高いオイルを使いましょう。

グレードの高いオイルは劣化しづらく、スラッジの発生を防ぐ効果が強いという特徴を持ち合わせています。

エンジンオイルのオススメ交換時期

車を点検する男性
©Kadmy/stock.adobe.com

エンジンオイルには適切な交換時期が存在し、その交換時期をしっかりと守ることにより、いつまでも好調なエンジンを維持することができます。

エンジンオイルの交換時期としては2種類の考え方があり、どちらを選ぶかはユーザー次第という一面もあります。

ではそれぞれ解説していきます。

メーカー奨励の交換時期は15,000㎞又は1年が目安

エンジンオイルの交換時期に関しても、メーカー推奨時期があり、メーカーで奨励されている交換時期は「15,000㎞又は、1年に一度」となっています。

近年ではオイル性能の向上もあり、性能を保ったまま長く使用することができるようになりました。

しかしメーカーの奨励時期を過ぎて使い続けてしまうと、エンジン不調の原因となり先ほどお伝えしたように「スラッジ」が発生しオイル不足となってしまう可能性もあるのです。

最低でも15,000㎞に一度はオイル交換を行いましょう。

一般的な交換時期は3,000㎞~5,000㎞

メーカーが15,000㎞毎の交換時期を奨励している中、一般的な交換時期は「3,000㎞~5,000㎞」です。

エンジンオイルの交換時期は、車の保存状態や、走行方法により大きく変化し、15,000㎞で交換するのも間違いではないのですが、よく走っているに対しこの頻度では遅すぎだといえます。

またエンジンオイルも使わなければ劣化し、性能が著しく低下するため、近くのスーパーに買い物する時しか乗らないなど、車の使用回数が極端に少ない場面でもエンジンオイルの交換は高めの頻度で行いましょう。

定期的な交換はエンジンオイルの状態だけでなく、車の様々なパーツの状態も確認することができる、とても大切なタイミングではないでしょうか。

車の下回りなどは一般家庭で見ることが難しく、オイル交換の際、ブーツ類の劣化や冷却水の漏れ、タイヤの溝などたくさんの項目を確認することで良い状態を維持することができます。

エンジンオイルの交換には、同時に車の点検を行うという意味合いもあるのです。

結局、交換時期の目安はどうすればいい?

エンジンオイルの交換時期において、明確な決まりはありません。

オススメは5,000㎞又は半年に一度、定期的に交換するというサイクルです。

ではエンジンオイルの交換時期を、なぜ距離と期間の2種類で分けているのか解説します。

走行距離での交換に関してはぼんやりとでもイメージが湧くと思います。

そしてエンジンオイルも時間の経過と共に劣化し、走行距離が少なくても、長い間同じエンジンオイルを使用するのは、エンジンにとってあまり良くないためです。

エンジンを長く好調に使用したいのであれば、3,000㎞で交換する方法も有効ですが、車の使用頻度が高ければ、あっという間に3,000㎞を走ってしまい、エンジンオイルを交換するために度々カーショップに出向かなければなりません。

それに対し1万5,000㎞走った車のエンジンオイルはかなり汚れており、キレイなエンジンオイルの色は薄茶色ですが、その色がこげ茶色、もっとひどくなれば黒に近い茶色まで汚れてしまうこともあります。

以上のことからエンジンオイルの交換は、5,000㎞又は半年に一度の交換が目安であるといえます。

車に寿命ってあるの?走行距離が多い車によく起こるトラブルやメンテナンス方法

エンジンルームを点検する人
©buritora/stock.adobe.com

車にはたくさんのパーツが存在し、距離や年数が経つにつれトラブルや故障が発生しますが、車の知識がなければ故障する前に見つけることは難しいことでしょう。

この章では車に良よく起こるトラブルや、メンテナンス箇所を車の知識がない方でも理解できるよう、簡単に紹介していきます。

バッテリーやタイヤ

よくバッテリー上がりなどのトラブルが発生してしまうバッテリーですが、車に乗らなければ上がりやすくなってしまいますし、バッテリーの寿命は2~3年です。

それ以上使うことは可能ですが、年々電圧は下がり、下がった電圧が回復することはありません。

車のバッテリーはエンジンが回転している状態でしか充電することができないため、バッテリーを長く使用したければ、定期的に長距離を走らせることが大切です。

また、タイヤはゴム製品のため、紫外線にとても弱く、太陽のあたる場所にずっと保管し続ければ、使用していなくてもひび割れなどの劣化が始まります。

加えて、走行するうえで空気圧も大切であり、空気圧が高すぎても低すぎても、劣化及び損傷の原因になりかねません。

ひび割れなどの劣化進んだタイヤを使用し続けるとひどい時には破裂し、周りの車を巻き込む事故に発展するため、定期的な空気圧の点検、入れ替えなどをして使わないタイヤは日陰で風通しの良い場所に保管しておきましょう。

タイミングベルト

タイミングベルトとは、エンジン内に張られてあるゴム製のベルトのことを指します。

10万キロで一度の交換をオススメされるパーツであり、エンジン内のピストンやバルブを動かすうえで必要不可欠なベルトです。

このベルトはエンジン内に張られているため、外から確認することはできません。

もし切れてしまえばエンジンがかからなくなり、自走することができなくなってしまうので10万キロで必ず交換しましょう。タイミングベルトは古いタイプの車によく使われていますが、現在の車にはタイミングチェーンといわれる交換不要なパーツが主流になりつつあります。

冷却水系統

走行距離が10万キロほどになれば、故障頻度の少ない冷却水系統、つまりラジエーター関係の損傷も発生します。

ラジエーターはサイドタンクの破損から、ラジエーターホースの水漏れ、冷却水の劣化によりオーバーヒート気味になってしまうなどのトラブルも生じるのです。

メンテナンス方法としては、定期的に水漏れやサイドタンク損傷の確認、冷却水の交換を行うことでトラブルを未然に防ぐことが可能です。

冷却水はエンジンオイルほど頻繁に交換する必要はないものの、2万キロに一度は交換をオススメします。

ブーツ類

ブーツは、ドライブシャフトやロアーアームなど様々な箇所に使用するゴムで作られたパーツです。

鉄同士でかみ合っている部分に、ゴム状のブーツをかぶせグリスを塗り込むことにより金属同士の損傷を防ぎます。

これらのブーツはゴムが破け、中のグリスが無くなってしまうと、膜が無くなり固着し、振動や操作性に異常が発生します。

ブーツ類が破れてしまった車は車検に通りません。

下回りの点検の際には必ず確認し、ひび割れが発生した時点で交換しましょう。

「メンテナンス エンジンオイル」のまとめ

車を好調に長く乗り続けるためには、定期的なエンジンオイルの交換はもちろん、各部のメンテナンスも重要です。

新車だからといってメンテナンスを怠っていれば、後々故障を招く原因になってしまいます。

トラブルを未然に防ぐためには、定期的に車のチェックが必要不可欠であり、自分で行えるメンテナンスの一つとしてエンジンオイルの交換があげられます。

オイルの種類は様々ですが、車に合った適切なエンジンオイルを選ぶことで、エンジン内の状態を良好にし、トラブルを未然に防ぐことができるのです。

またエンジンオイルだけでなく、オイル交換の際にブーツ類の劣化を中心に、オイル漏れがないかのチェックも行うことで車を良い状態に保つことができます。

車のメンテナンスはとても大切ですが、自分で行えないのであれば、整備のプロに任せるというのも選択肢の一つだといえます。

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April 06, 2020 at 02:00PM
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