クルマを降りた直後、リタイヤの理由を問われたアレックス・アルボンは「分かんないよ」と思わず苦笑を浮かべた。好調の波に乗ってポイント圏内を視野に入れていただけに、受け入れがたい悔しさを感じた様子を見せた。
F1第2戦サウジアラビアGPの決勝でアルボンは、快調に13番手を走行していたものの27周目に失速。「マジかよ!ブレーキトラブルだ」と訴えピットへと戻り、ガレージにクルマを入れリタイヤした。インタビューの際、リタイヤの原因がブレーキである事は分かっていた。
ALB 📻: "Oh my god, brake failure"
Albon reports braking issues and trundles back to the pits to retire#SaudiArabianGP #F1 pic.twitter.com/r9fhGy0fDR
— Formula 1 (@F1) March 19, 2023
車両パフォーマンス担当のデイブ・ロブソンは「ブレーキ・システムのメカニカル面に問題があった」と述べ、次戦オーストラリアGPまでに調査して修正すると説明した上で「今日はペースが良かった。アレックスにはトップ10入りのチャンスがあった」と付け加えた。
アルボンもまた、週末を通して入賞への手応えをクルマに感じていた。
「昨年と比べてマシンの状態が良くなっていることを実感して感動すら覚えるくらいだったし、今週末はチームとしての強さを感じる事ができていた。だから悔しい」とアルボンは語る。
「このクルマをドライブできるのは喜び以外の何物でもないけど、残念ながら予選では上手くいかず、レースでもトラブルが出てしまった」
前日の予選ではリアタイヤを作動させるのに手こずり、Q1敗退の17番手でクルマを降りた。
アルボンは「ポイントを獲得できると感じていただけに、余計に悔しい」としながらも「でもね…」と続けて前向きな姿勢を見せた。
「ただ後方でフィニッシュするより、クルマに速さがある事を知れるならリタイヤに終わってガッカリする方がよっぽどいい。僕はそう思う。だから普通のガッカリとはちょっと違うんだ」
「ポジティブな要素もたくさんあった。これを糧にまた戦うつもりだ」
3月19日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2023年F1第2戦サウジアラビアGP決勝では、セルジオ・ペレスがポール・トゥ・ウインを飾り、2位にマックス・フェルスタッペンが続いた事でレッドブルが2戦連続の1-2を飾った。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦オーストラリアGPは3月31日のフリー走行1で幕を開ける。
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