ホンダの125cc横型エンジン搭載モデルは、全部で5機種の大所帯。「買うなら一体どれがいいの?」「どんなところに違いがあるの?」そんな疑問に答えるため、ヤングマシンメインテスター 丸山浩氏が5機すべてに試乗。新型ダックスとほか4モデルを比較して検証する。本記事でダックスと比べるのはグロム。5機種の中ではもっとも「普通のバイク」に近いモデルだ。
‘22 ホンダ ダックス125/グロム 概要
グロムが他のモデルと違うのは、なんといってもニーグリップができる燃料タンクの存在。これがあるのとないのとでは、やっぱりマシンコントロールの仕方がずいぶんと違う。太ももを使って車体をしっかりホールドしながらコーナリングできる操り方は一般的なバイクと同じ。ある程度スポーツ的な走りを楽しもうと考えるなら、このグロムが最適解だ。
ダックス VS グロム 比較試乗インプレ:「普通のバイク」と同じ乗り方ができるグロム
グロムと比べると、ダックスはどんなに膝を絞ってもニーグリップすることはできず、代わりにシート前方を内股でホールドしようにも今ひとつ…と、マシンを振り回すような乗り方は苦手だ。グロムはマニュアルクラッチというところも、やはりスポーティ。メーターも5車の中では最も充実しておりタコメーターとギヤポジションインジケーターも装備している。
まあそうは言ってもグロムも原付二種なので、スポーツバイクと言うより普通のバイクに近い乗り味を得られるモデルだと言った方が正しいかも。ブレーキやサスペンションはしっかりしているが、ダックスに使われているものもほぼ同じ。
クラッチ形式の違いやニーグリップの有無はあるけれど、ダックスのコーナリング中の安定感の高さを生かせばサーキットで結構いいタイムが出ちゃうかも? という意見には僕も賛成だな。
グロムの意外な点はシート高が今回の中で最も低い上に、足を真っ直ぐ下ろせるので両足はべったりなところ。足着き性の良さでは一番かも。それにダックスほどの快適性は得られないけれど、グロムは2人乗りもできる。やっぱりスタンダードなバイクの形状に近いのだ。それでいて値段も一番安い。グロムを選ぶ人は迷わないのでは?
丸山浩のグロムココに注目!
【ニーグリップで安心ホールド感】今回集めた125の中でただ1台、燃料タンクでニーグリップができるのが最大のセールスポイント。マニュアルクラッチと併せて一般的なバイクの乗り方を覚えることができる。これで慣れておけば、上のクラスにステップアップするときにも困らないだろうね。
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