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Wednesday, March 23, 2022

「普通の市民」が銃を片時も手放せぬ日々…侵攻1か月、家族を守るため領土防衛隊に - 読売新聞オンライン

 ロシア軍のウクライナ侵攻から、24日で1か月となる。戦闘は激しさを増しており、普通の市民が銃を手にし、少しでも安全な避難先を探し家族を守ろうとしている。終わりの見えない侵攻下で、懸命に生きようとしている。(米山理紗、倉茂由美子)

 「首都は独立国家の象徴的な場所で、私の古里。街に残る誰もが自分のできることをしたいと結束している」。キエフ在住の動画編集者ビタリー・ユラソフさん(33)は23日、SNSを通じた本紙の取材に語った。

 侵攻開始後、ロシアはキエフに大軍を差し向け、包囲網構築を図った。遠方からのミサイル攻撃も激化しており、20日にはショッピングセンターが破壊された。集合住宅の窓ガラスは割れ、壁も崩れている。ロシア軍の侵入に備え、幹線道路には市民がバリケードやブロックを設置した。

 ユラソフさんは侵攻が始まってまもなく、一般の市民が加わることのできる「領土防衛隊」に入り、カラシニコフ銃を手にした。キエフの拠点に詰め、前線に防弾チョッキや医薬品などの物資を送る役割を負う。銃は片時も手放せず、夜も傍らに置いて眠り、緊張が解けない。

 唯一の救いは、妻カテリーナさん(39)と長女マリアナちゃん(6)、両親の4人を西部リビウに避難させられたことだ。4人はその後、国外へと逃れた。毎日連絡を取り合い、無事を確認している。「自分は戦いと縁のない普通の市民。本音を言うと、妻や娘が恋しくてたまらない」。ユラソフさんは打ち明ける。

 「いつまでこんな生活が続くのか。早くみんなと会いたい」。ユラソフさんは願う。

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