チェルシーでUEFAチャンピオンズリーグ(欧州CL)制覇を成し遂げ、準決勝から3度のマン・オブ・ザ・マッチに輝くなど、大躍進を続けるカンテ。フランス代表でもEURO2020での活躍が期待される中、会見では周囲の盛り上がりに困惑していることを明かした。
その攻守の活躍に、バロンドール受賞の声も挙がる。会見ではその質問が飛ぶと、カンテは「素直に受け止めています。チェルシーでは、CL優勝も含めて素晴らしいシーズンを過ごせました。でも、人の言うことは気にしていないです。いまはクラブと代表チームの活動に集中しています」と語る。
しかし、記者はバロンドールを意識しているか、と改めて質問。カンテは「それについて話すのは時期尚早です」と強調。「これからの半年で多くの試合と大会があります。たった今、受賞するに値するといわれてもしょうがないのです」と冷静に考えを述べた。
「ときに、人々はバロンドールを気にしすぎています。そうである必要はないと思うんです。騒ぎすぎと感じるときもあります。数年前も私はバロンドール候補に入りました。とても嬉しかった。選手にとって素晴らしい個人賞です。そのシーズンの報いになります。でも、必ずしもゴールではないです」
「大事なのは自然体でいることです。自然体で、自分の力を最大限に発揮するようにしないといけない」
自身が考える以上に、いま世界ではカンテ称賛の声が大きい。カンテ自身はその風潮に困惑している様子も見せた。
「ときどき素敵すぎるエピソードがありますね。綺麗すぎるエピソードが多いんです。結局のところ、私も普通の男です。ほかの選手と同じです。誰よりも優しいとか親切とか、言われることなんて本当はないんです」
「ちょっと大袈裟に言われすぎているような気がして。そんな必要はないのに。もちろん、私もチームメートと仲良くしたいし、サッカーで出会う人、街中で出会う人々といい関係を築いていきたい。でも、それはそれ。大袈裟にストーリーを作る必要はないですよ」
一方、カンテの会見が終わると、FWオリビエ・ジルーが登場。「いや、彼は明らかにバロンドール候補だろう」とカンテを称賛する。
「残念だなカンテ! もしEUROで優勝したらバロンドールについて彼と話すよ。まあ、その話題にすると、奴は緊張しまくるんだけどな(笑)。お世辞が好きじゃないし、目立ちたくないようだから。でも賞に値するんだから。ある意味、自業自得だよ」
●EURO2020特集
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