アパートの一室で起業した会社が、数年後に時価総額・数百億円に――そんなことが当たり前の時代だからこそ、スタートアップ企業への投資熱が高まっている。10万円から夢が見られる「エンジェル投資」の醍醐味とは?
◆普通の会社員でもエンジェルになれる時代
起業したばかりの会社に投資して応援することで、上場やバイアウト(企業売却)が成立した暁に数十倍~数百倍の利益を手にする「エンジェル投資」。
日本で有名なエンジェル投資家といえば、サッカー元日本代表の本田圭佑だ。ʼ16年からスタートアップ企業への投資を始め、ʼ19年には2000万円超を出資したクラウドファンディング大手「マクアケ」が東証マザーズに上場し、保有株の資産価値は40億~50億円にまで跳ね上がったといわれている。
まさに資本主義のダイナミズムを体現するかのような投資手法だが、日本では数年前まではごく一部の“ベンチャー村”にしか門戸が開かれていなかった。
しかし、スタートアップ企業への投資に優遇措置を行う「エンジェル税制」が整備されるなど、近年、門戸が開放されつつある。ʼ17年には日本初のエンジェル投資のプラットフォーム「FUNDINNO」が登場。
ʼ20年8月にスタートした「CAMPFIRE Angels」を運営するDANベンチャーキャピタルの代表・出縄良人氏は次のように語る。
◆一口10万円から。投資家の半数は会社員
「大型投資が大半だったエンジェル投資ですが、プラットフォーム化しオンラインで公募する『株式型クラウドファンディング』が一般化したことで10万円程度からの出資が可能になりました。『投資経験がある』などの条件さえ満たせば、手軽に投資できる。すでに約700人の投資家の方々に登録いただいていますが、そのうち約7割が『未上場株式への投資経験なし』、約5割が『会社員』となっています」
もし上場を果たせば、投資額の20倍ものリターンが見込めるという。
「募集する企業の時価総額はおおよそ1億~15億円。一方、マザーズ上場企業の時価総額は平均150億円。もちろん上場の規模には数十億~数千億円と大きな幅がありますが、平均すれば20倍程度は見込める形です」(同氏)
ただし、未上場株式投資の専門家であるVCでも、上場できるのは10社のうち2社程度で、現時点では上場やバイアウトが成立しなければ1円にもならない。また、上場を目指すのであれば、最低でも3年以上はかかる。
「ですから、投資目的も短期的利益ではなく『長期的な成長期待』と『事業への共感』が8割以上です」(同氏)
まさに究極のハイリスク・ハイリターンだが、一口10万円でスタートアップ企業を応援しながら一攫千金の夢も見られると考えれば悪くない。
【出縄良人氏】
DAN ベンチャーキャピタル代表。日証協のグリーンシート創設に尽力し、’15年に同社設立。
<取材・文/谷口伸仁 図版/ミューズグラフィック>
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