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Friday, November 6, 2020

トランプ支持者はどこに向かうのか | 潮流・深層 | 古本陽荘 - 毎日新聞

 ジャーナリズムや社会科学では、社会的な現象を説明するためにある程度モデルを単純化する。象徴的な部分をつまんで大げさに説明すると言った方がいいかもしれない。だが、単純化が行き過ぎると、ただのステレオタイプになり、逆に実態を説明しているとは言いがたくなる。

 2020年大統領選の投開票が終わり、ドナルド・トランプ大統領(74)の支持者について十分に説明してきたか自問自答している。おそらく、努力が足りなかったし、私自身が、「トランプ現象」の本質について理解しているかも自信がない。

 大統領選は民主党のジョー・バイデン前副大統領(77)が接戦を制する可能性が高まっているが、世論調査の予想よりも、トランプ氏の支持が根強いことが浮かび上がった。7000万人を超える米国の有権者がトランプ氏に投票している。新型コロナウイルスで米国内の死者は23万人を超えた。公衆衛生当局が、大規模集会の開催を控えるよう指導しているなか、堂々と選挙集会を開き、自らが新型コロナに感染しても、回復後に集会を再開し、全米を駆け回った。選挙集会でウイルスが拡散しているとみられており、道義的な責任は問われて当然だ。ここまで非常識な大統領は、圧倒的な票差で落選してもおかしくなかったはずだ。だが、選挙集会に集まる支持者の熱気は選挙が近づくにつれ、どんどん高まっていった。

 トランプ氏の支持者とはどんな米国人か。典型的なイメージは、大学を卒業していない中高年の白人で、製造業の工場従業員や炭鉱労働者といったところだろう。社会の注目を集めることのない斜陽産業で働き、トランプ氏の登場前はほそぼそと生活してきた人たちだ。

 実際には炭鉱労働者の数はたかが知れている。「ラストベルト」と呼ばれる中西部のさび付いた工業地帯の人口も多くはない。こうした人たちが注目されたのは、16年の大統領選で、彼らの票が決定的に重要な役割を果たして激戦州である東部ペンシルベニア州や中西部ミシガン州を僅差で制し、勝利につながったためだ。だが、今回の7000万人という数字の大きさが意味するのは、トランプ氏を支持したのは「普通の米国人」ということだろう。

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