北欧のデンマークでは、毛皮を採取するための家畜のミンクから変異した新型コロナウイルスが見つかり、人への感染が確認されたとして、政府は国内の農場で飼育されるミンク、最大で1700万匹を殺処分にする方針を明らかにしました。
デンマーク政府は、4日、毛皮を採取するための家畜のミンクの農場で、変異した新型コロナウイルスがみつかり、ミンクから感染したとみられる12人からも確認されたことを明らかにしました。
フレデリクセン首相は、変異したコロナウイルスは、将来、開発されるワクチンの有効性を弱める可能性があると指摘し、国内の農場で飼育されるミンクをすべて殺処分にする方針を明らかにしました。
首都コペンハーゲン近郊にある農場では、5日、殺処分が始まり、この農場の男性は、「うちには感染したミンクはいないが、なるべく早く処分しなくてはならない。すべてのミンクを失うのは大きな打撃だ」と話していました。
デンマークは世界でも有数のミンク毛皮の生産国として知られていて、国内で飼育されているミンクは最大で1700万匹にのぼるということです。
これについてWHO=世界保健機関は5日、ツイッターに投稿し、「状況を把握するため、デンマーク当局と連絡を取り合っている」とコメントしています。
ミンクをめぐっては、これまでにオランダやスペインでも、殺処分が行われたということです。
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