阪神は１７日、甲子園でシート打撃を行った。４月１５日の自主練習再開後に実戦形式の練習が行われたのは初めて。投手陣最年長の能見は福留、糸原、マルテら打者６人と２度ずつ、延べ１２人と対戦し「打者が立つと集中の仕方が変わってきますし、いい緊張感を持って投げられる。協力してくれた打者の方々に感謝です」と球団を通じてコメント。充実の汗を拭った。
開幕に向けて大きな一歩だ。世界中が新型コロナウイルスの収束を願う中、１３日のオンライン取材では「軽はずみなことは言えない」と前置きしつつ、「自分の感覚と球の強さでしか今は（状態を確認）できない。打者の反応が欲しい」と実戦練習を望んでいた。この日の打者との対戦は何よりの収穫。「まだ感覚を戻している段階ですが、ここからしっかり調子を上げていきたい」。ようやく少し視界が開けた。
打者にとっても実戦形式練習の再開は大きい。チーム活動休止前、最後の試合は３月２５日のＤｅＮＡ戦（横浜）。そこから約２か月間“生きた球”を見ることができなかったが、有意義な時間となった。ストライクゾーンの見極めを課題に掲げたマルテは第１打席で能見から左翼へ鋭いライナー性の打球を放ち、第２打席では左中間へ大飛球。「感触的には良かったし、ゾーンを見極めることができました。これから多く実戦形式に入って、万全の状態でいきたい」
１２球団は最短６月１９日の開幕を目指している。いまだ予断を許す状況ではないが、今後は実戦を想定した練習が増える予定。最善の準備を進めていく。（中村 晃大）
報知新聞社
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