国立国際医療研究センター病院の大曲貴夫国際感染症センター長は24日、東京都の小池知事が日々の新型コロナウイルス感染情報などを発表する「東京動画」に出演した。この中で、大曲氏は新型コロナウイルスについて「普通の風邪とちょっと違う。普通の風邪は3日程度で症状のピークが来てそこから良くなるが、新型コロナウイルスの場合はピークがなかなか来ず、だらだらだらと続く」と症状の特徴について語った。
大曲氏は「多くの方はそれが2週間程度で収まる。ただ、中には20％程度だが、症状が出てから1週間程度で悪くなってくる方がいる。その悪くなるスピードは数日の方もいられば、本当に数時間の方もいる。急に咳（せき）が出たり、熱が急に上がってきたり、だるさがひどくなったりという方がいるので、そこは要注意だ」と訴えた。
また、「この感染症にかかりやすい、危険性リスクの高い場というのは分かっている。いわゆる『3密』と言われている所です。それは閉ざされた空間で、お互い非常に近い距離で、なおかつお話をしたり、歌を歌ったりと言う場にいると、感染リスクが高いと言われている。若い方々はこういう所を好んで行くということが分かっている。特にゴールデンウィークはお家にいていただいて、人との集まりは避けていただく。『3密』をさけていただくということを是非是非お願いしたい」と若者に呼び掛けた。
小池知事からは、「どんな症状がでたらコロナウイルスを疑った方が良い、受診相談窓口に聞いたらいいのか」との質問が出た。これに対し大曲氏は（1）熱が下がるまでに時間がかかり、なかなか咳が収まらない（2）症状は軽いけれども、急に味がしなくなった、あるいは匂いがしなくなった（3）高齢の方や、持病がある方――などが熱を出し、普段とちょっと違うと思ったらすぐ、相談するとことを強く勧めると語った。
手の消毒については「アルコールを使うのは効果的だが、手に入らないことがある。実はコロナウイルスを手から落とすためには水と石鹸が一番いい。コロナウイルスは非常に石鹸に弱い」と石鹸を使った手洗いを推奨。また、洗った後にしっかり手を乾かすことが重要だと指摘した。「手荒れがして手を洗いたくなくなる」ためだと述べた。
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