舞台「目頭を押さえた」でダブル主演を務める秋田汐梨さんに、舞台や稽古の感想、演じる際に気を付けていることなどを聞きました。
舞台「目頭を押さえた」でダブル主演を務める女優の秋田汐梨さん。同作は、山あいにある人見村で暮らす高校生の中谷修子（秋田さん）は、親友で写真部に所属する杉山遼（筒井あやめさん）の写真が大好きで、いつも率先してモデルになっています。この小さな田舎町でセンセーショナルな出来事が起こる…田舎町の生活を描いた人間ドラマです。
オトナンサー編集部では、秋田さんに単独インタビューを実施。舞台や稽古の感想、演じる際に気を付けていることなどを聞きました。
台本を読んで、鳥肌が立った
Q.舞台出演が決まったときの感想をお願いします。
秋田さん（以下敬称略）「舞台を見たこともなく、どういうものか全く知らなかったので、お話を頂いたときは正直、あまりピンときませんでした。勉強のつもりで、作家の横山拓也さんが演出をされている舞台を見せていただいたのですが、面白くて思わず見入ってしまいました」
Q.台本はいかがでしたか。
秋田「初めは物語を理解するのに時間がかかりましたが、最後のシーンが印象的で、読んだときから鳥肌が立って、どんなふうに完成するのかと演じるのが楽しみになりました。稽古を重ねて、物語を読み進めていくうちに深いところが見えるようになってきました。
一見、楽しそうな家族の会話も、実際の言動とは違って疎外感を抱いている人がいたり、物語が進むにつれて、徐々にいろんな関係性が明らかになっていきます。決して難しい話ではなく、どんな方にも共感してもらえるような内容になっていると思います」
Q.修子に似ているところはありましたか。
秋田「修子は写真を撮られることや、おしゃれをすることが好きなので、そういう点は似ていると思います。物語が進むにつれて、修子が遼と自分を比べて焦りを感じるシーンがあるのですが、私自身、周りの進路が決まっていく中、自分だけ決められず、焦ったり、不安になったりしたことも経験があって、その気持ちはすごく共感できました。修子の気持ちは私に限らず、皆さんに共感してもらえるんじゃないかなと思います」
Q.お稽古はいかがですか。
秋田「最初の1週間は本読みをしました。本読みでしっかり、作品のことを理解してから立ち稽古に入ったので、混乱せずに稽古に臨むことができました。楽しくお稽古しながら、日々課題が見えて、課題に丁寧に向き合っていくことで成長も実感できています。毎日楽しくて、時間があっという間に過ぎています」
Q.舞台と映像作品では演技は変わりますか。
秋田「変わりますね。映像作品は声をマイクで拾ってもらえますし、カメラも寄りで撮ってもらえます。また、映像作品ではナチュラルな演技を求められることがありますが、舞台は一番後ろの席にいるお客さんにまで声やお芝居を届けなければいけないので、独り言のセリフでも、今までとは表現が変わってきます。
経験したことがないことだらけで難しさも感じていますが、改めて、役を深く考える大切さや新しい表現を学んだので、今後、舞台以外でお芝居をするのが楽しみにもなりました」
Q.話題作品への出演が続いていますが、お仕事に変化はありましたか。
秋田「どの作品でも大変なことがありますが、毎回、乗り越えていくことで少しずつですが自信がついてきました。お芝居の幅も少しずつ広がっているのかなと思います」
Q.演じてみたい役はありますか。
秋田「これまではクセの強い役が多かったので、普通の役を演じてみたいです。普通の役だと人物の特徴をつかむのが難しいと思うので、苦労するのは分かっているのですが、自分の力を試してみたいです（笑）」
Q.普段のリフレッシュ方法を教えてください。
秋田「あまり疲れないタイプで、ストレス発散みたいなことはしないのですが、実家で家族や友達とおしゃべりするのが好きです」
舞台「目頭を押さえた」は東京芸術劇場シアターイーストで公演中。
（オトナンサー編集部）
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