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Monday, December 21, 2020

「年収500万円の星野源似」を - Yahoo!ファイナンス

■「普通」って、なんでしょうか? 

 では、結婚相談所ならいいのか?  というと、なかなかそうとも言い切れません。

 確かに、マッチングサービスに比べれば、「独身証明書」の提出が義務づけられており、既婚男性に騙(だま)されることはなくなるでしょう。さらに、仲人さんとの面談などもあり、より真剣に結婚相手を見つけたいという人たちの濃度は高いとは言えるでしょう。

 結婚相談所もいろいろです。例えば、「うちの結婚相談所に登録している男性の8割以上は年収いくら以上です」というのを売り文句にしているところもあります。登録に年収条件をつければそうなるのでしょう。

 いかにも優良な未婚男性がたくさんいるように見えますが、逆に言えば、それだけの年収があるのに、結婚相談所に登録してもなお、現在まで誰ともマッチングできない男性という意味で、地雷以外の何ものでもないのでは、とも思います。

 「普通」とは、一体なんでしょうか? 

 そもそも、「普通の人」とは、婚活などしなくても「普通に出会い、普通に結婚」していきます。その実数は、1980年代からまったく変わっていないというのは、前回書いた通りです。

 時代が変わろうと、景気が悪くなろうと、その数は変わらないのです。婚活の現場にいる時点で、実はもうあなた自身が「普通ではない」という自覚を持ったほうがよいのではないでしょうか。

■現実を受け入れられない人に結婚はやってこない

 結婚相談所の婚活面談で、仲人さんたちがよく聞く言葉があるそうです。

 「高望みはしません。普通の人でいいです」

 この言葉を受けた仲人さんは、口には出さずとも、こう思うでしょう。「ここに普通の人なんていません。普通の人はここに来るまでもなく結婚しています」と。

 この言葉、厳しいと思いますか?  いいえ、仮にこういうことを言ってくれる仲人さんがいたとしたら、むしろ真剣に、親身にあなたのことを考えてくれていると思います。本当に結婚したいと思う人にとっては大事な「現実への気づき」だからです。

 結婚は、ドラマでもマンガでもなく、現実です。現実を受け入れられない人に結婚という現実はやってきません。

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荒川 和久(あらかわ・かずひさ)
コラムニスト・独身研究家
ソロ社会論及び非婚化する独身生活者研究の第一人者として、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌・Webメディアなどに多数出演。海外からも注目を集めている。著書に『結婚滅亡』(あさ出版)、『ソロエコノミーの襲来』(ワニブックスPLUS新書)、『超ソロ社会―「独身大国・日本」の衝撃』(PHP新書)、『結婚しない男たち―増え続ける未婚男性「ソロ男」のリアル』(ディスカヴァー携書)など。韓国、台湾などでも翻訳本が出版されている。
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