国内リーグの優勝争いは5試合を残すのみとなった。現在の調子を見る限りバイエルンがつまずくことは考えづらく、さらに2位のドルトムントとは7ポイント差が開く。バイエルンの優勝はほぼ疑いようがないが、中断明けから状況はどのように変化していったのか見ていこう。
1. 優勝争いは5チームに
第一に、今後の展開は盛り上がりに欠けるだろうと予想される。これは先週の火曜日に、ボルシア・ドルトムントが首位を独占するバイエルンに肉薄するチャンスを逃してしまったことからもロジカルに説明できてしまう。バイエルンが今後の5試合で、7ポイントのリードを失うとは考えづらいだろう。
王者が極めて冷静に8年連続の戴冠に向けて一直線に進んでいるとはいっても、過去8年間のライバルがこのレコードホルダーから一切勝ち点を取れなかったわけではない。実際、RBライプツィヒとボルシア・メンヒェングラードバッハは、バイエルンの調子が上がらなかったシーズン前半を上手く活用することができた。
一方で、後半戦はその調子を継続することができず、チャンスを活かしきることはできなかった。ボルシアMGの戦績は直近の10試合で勝ち点18(5勝3分2敗)。前半戦は首位に立っていたライプツィヒがバイエルンにつけた勝ち点4差を保っていたのは、非常に短い期間のみで、シーズン後半には6つの引き分けを計上してしまった。こちらも後半の上積みは勝ち点21にとどまっている。
レヴァークーゼンはシーズン前半とは打って変わって大きな進歩を遂げ、優勝の可能性を残す最後のチームとなった。ピーター・ボス率いるチームが非常に攻撃的な試合を演じる一方で守備も安定し、ポイントを積み重ねている。戦いぶりはメディアからも称賛され、「注目のチーム」にも選出された。しかし、火曜日の夜にホームで迎えた無観客試合で、ヴォルフスブルクに1-4で敗れる波乱を突如として演じ、快進撃はついに途絶えたのだった。
2. 雑音の中でも王者はブレず
今シーズンの調子が安定しないことは非常によく批判されてきたが(それは正当なことではあったが)、バイエルンがこの1か月間最高レベルの調整を続けてきたことで、タイトルへの道が開かれていることは言っておかなければならない。それも、チームの調子を狂わせるような雑音が最近多かったにも関わらず、である。何よりも影響が大きかったのは、マヌエル・ノイアーの契約延長に関する報道だ。推定年俸や契約条項などの内部情報が公開されたことで外野の議論が白熱してしまった。
また、レオン・ゴレツカはアウクスブルクとの試合後、ジョーカーとして起用される自身の役割に不平を漏らし、コロナ禍による中断前にちょっとした騒ぎを巻き起こした。
ただ、チームの中心人物たちは炎上中の情報や疑問について、大方火消しに成功したと言ってよさそうだ。ノイアーは2023年まで契約を延長し、今後もフリックの下でプレーを続けることになった。トーマス・ミュラーとアルフォンソ・デイヴィスも残留を表明。コンスタントな活躍を見せているチアゴとダヴィド・アラバも契約延長に前向きの姿勢を見せている。ゴレツカはどうなっただろうか?不満を露わにしてからというもの、すべての試合でスタメンを飾るようになっている。
3. ドルトムントは諦めない
ボルシア・ドルトムントはバイエルンとの直接対決で0-1の敗戦を喫し、追走に失敗した。しかし、デア・クラシカーですべてを失ったわけではない。ジグナル・イドゥナ・パルクで相対した両雄は、戦術やプレー、そして闘争心の面で質の高い試合を演じた。スペクタクルに欠ける試合ではあったが、ドイツサッカーのレベルの高さを証明してみせた。
試合はヨシュア・キミッヒが美しいループシュートでケリをつけた。キミッヒは試合後『スカイ』のインタビューで、拮抗した試合であったことを語り、ドルトムントは「驚くほど勇敢な」アプローチで試合に臨んだと証言した。
「僕たちはプレスをかけようとしたけれど、相手は落ち着いていた。前はそうではなかったんだ。彼らは上手くやっていたと思う」
彼の発言の肝心な点は、この試合は全く違う結果にもなりえたということだ。チームが上手く機能しているときであれば、バイエルンに0-1で負けたぐらいでは優勝の夢は潰えない。特に、シーズン後半のドルトムントほどチームが機能しているときは尚更そうだ。バイエルン戦の敗戦がチームに影響を与える心配も懸念されたが、4日後のパーダーボルン戦では6発の大勝を収めて、立ち込めていた暗雲を払拭している。
確かにシーズンを通して好調を維持していたわけではない。前半戦ではウニオン・ベルリンに負け、フランクフルト、ブレーメン、フライブルクと3試合連続で引き分けたりもした。だが、キミッヒの「前はそうではなかった」という発言が物語るように、目覚ましい復調を遂げたのは事実。逆転優勝は難しいにしても、目標としている2位確保は問題ないだろう。
4. コロナ禍の中断もフィジカルに影響なし
長い中断期間がある場合、新シーズンに向けた準備は何週間もかけて綿密に行うのがプロの世界では普通のことだ。だが、2020年は世界的なコロナウイルスのパンデミックによってすべてが異例づくし。ブンデスリーガはスケジュールの関係から6月末にシーズンを終えるべき状況になっているため、コーチングスタッフは選手たちを万全のコンディションにするための時間がほとんど取れなかった。
試合再開に向けてその正当性についての議論もあった。選手たちが今までのようなパフォーマンスをできるかどうかだけでなく、選手のフィジカル面にもたらす影響についても数えきれないほどの議論が巻き起こった。選手たちは最新のバーチャル技術を駆使して状態を保っていたが、元々行っていたチームによる全体練習はバーチャル機器では代用できなかった。
果たして、再開された後に下された結論は「3月から5月中旬に渡った中断期間は、選手の状態に悪影響をもたらしていない」ということだった。幸いにも、中断期間に起因しそうなひどい負傷はこれまでのところ起こっていない。
むしろ、ドルトムントとバイエルンの直接対決は、自粛期間がむしろ肉体面にポジティブな影響をもたらすことを示す好例となった。13.73kmを走ったキミッヒはトラッキングデータを取り始めて以来のクラブ新記録を樹立。ミュラーは12.74kmを記録し、ドルトムントの走り屋トルガン・アザールは12.12kmを走り抜いた。総じて、関係するデータはすべて、コロナ禍以前のリーグ平均から下回るものではなかった。
また、バイエルンMFレオン・ゴレツカは自身の筋肉を作り込むのに中断期間を活用したようだ。「在宅勤務」明けで筋骨隆々となり姿も見違えたが、ピッチ上でも大成功を記録している。再開から3試合でのデュエル勝利数はなんと21。これはリーグトップの数値である。
5. レヴァンドフスキへの依存から脱却
「レヴァンドフスキが得点できなくなれば、バイエルンに問題が起こる」
昨年の12月頭にバイエルンOBのシュテファン・エッフェンベルクが語っていた。このポーランド人の普段の功績からは珍しく、リーグ戦3試合連続無得点を記録していた頃のことだ。
実際、バイエルン在籍時にはキャプテンも務めたエッフェンベルクの発言は事実となった。レヴァンドフスキが無得点であった3試合のうち、2試合で敗戦。一般的に、今季の公式戦で43ゴールを奪う、信頼できるゴールゲッターに依存することは以前までネガティブに捉えられていた。
だが、中断期間以前にゴールゲッターを負傷で欠いた2試合で、この経験則がもう当てはまらないことを証明してみせる。ホッフェンハイム相手に6-0で勝利し、アウクスブルクとのダービーでも2-0で完勝を収めたのだった。
ドルトムント戦では、レヴァンドフスキがマッツ・フンメルスやマヌエル・アカンジ相手に90分間戦い抜き、終了間際のシュートこそポストに阻まれたが、4日後のフォルトゥナ・デュッセルドルフ戦では2ゴールを挙げて好調ぶりをアピールしている。
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